重要文化財
教行信証(高田本)
鎌倉
6冊
資本墨書
縦:28.0cm、横:21.5cm
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筆跡に宿る、
信仰と讃仰
本書は、浄土真宗の根本教義を体系的に説かれた「教」「行」「信」「証」「真仏土」「化身土」の六巻から成る親鸞聖人の『顕浄土真実教行証文類』を高田派第二世真仏上人が書写された高田派において大切に護り伝えられてきた聖教です。



真仏上人の弟子である専信房が、京都の聖人の許で書写し持ち帰った写本を真仏上人が清書したもので、楮交斐紙といわれる上質な紙が用いられ、丈夫な渋引紙を使って表紙をつけ、高田派教団のそなえつけの聖教とされたものです。



筆跡は親鸞聖人の書風を模しており、真仏上人の深い精神性が感じられます。なお、第1冊、第3冊、第5冊の末尾には、親鸞聖人の入滅に関する墨書が加筆されており、親鸞聖人の葬送に顕智上人、専信坊が参加し、拾骨を行ったことが書かれています。




本文と異なる筆跡から高田派第4世、専空上人の書き入れと考えられています。

専空上人
浄土真宗高田派専修寺の第4世法主。「大内の上人」と称され、大谷祖廟再建や文献執筆などで教団を支えた高僧。
渋引紙
和紙に柿渋を塗布して耐久性や防水性を高めた紙。
専信房
浄土真宗高田派専修寺の第2世真仏上人の直弟子として、教団の継承に携わった。
顕浄土真実教行証文類
親鸞聖人の主著で、浄土真宗の根本聖典。通称『教行信証』。教・行・信・証を中心に、阿弥陀仏の本願による救済を体系的に説く。
浄土真宗
親鸞聖人が開いた浄土教系宗派。阿弥陀仏の本願力による救済を説く。他力本願を根本とし、信心成就で往生が約束され、念仏は感謝の行とされる。
顕智上人
浄土真宗高田派専修寺の第3世法主。親鸞の弟子の真仏上人から法統を継承。東国布教や門徒組織の整備に尽力し、京都大谷廟堂の建立にも関与。1226–1310。
真仏上人
浄土真宗高田派専修寺の第2世法主。親鸞聖人の直弟子であり、関東における教義と教団の基盤を堅固にし、親鸞聖人から賜った聖教類を継承・伝承した。1209–1258。
親鸞聖人
浄土真宗の開祖。見真大師。比叡山で修行後、法然に師事して専修念仏を学び、承元の法難で流罪となる。越後・関東で布教し、『教行信証』で他力本願を体系化。信心による救済を説き、日本仏教に革新をもたらした。1173–1263。
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